SSブログ

YMO Live History 2 [音楽]

YMO_FIGURE.jpg
Trans Atlantic Tour [第1回ワールドツアー] のフィギュア。ホント、欲しい~。

東京 中野サンプラザ [凱旋コンサート] (1979 / 12/19)から、From Tokio to Tokyo Live[第2回ワールドツアー]が終わるまでを「YMO第2期」と呼ぶことにする。
「凱旋コンサート」が終わってから初の国内ツアー「TECHNOPOLIS 2000-20 ツアー」が始まる。
ギターは「渡辺香津美」から「大村憲司」に代わり、「フュージョン色」が薄れ、落ち着いたギター演奏となる。


5) TECHNOPOLIS 2000-20 ツアー (1980 / 3/ 21~4 / 15)
YMO_Technopolis2000-20.jpg
SETLIST 「4月13日NHKホール」 :1. Unknown Instrumental / 2. Behind The Mask / 3. Rydeen / 4. La Femme Chinoise / 5. Radio Junk / 6. Nice Age / 7. Solid State Survivor / 8. Day TRipper / 9. Firecracker / 10. Castalia / 11. MC / 12. Technopolis / 13. The End Of Asia / Citizens Of Science / 14. 1000 Knives / 15. Tong Poo / 16. Cosmic Surfin' / 17. The Core Of Eden / 18. Invention

Guest
シンセサイザープログラマー:松武秀樹
キーボード:橋本一子
ギター:大村憲司 3月21日愛知勤労会館, 3月31日仙台市民会館,
            4月7,8日大阪毎日ホール, 4月9日神戸国際会館, 4月13日NHKホール
            4月15日札幌厚生年金会館
     藤井丈司 4月1日秋田県民会館, 4月4日広島郵便貯金ホール
     鮎川誠   4月5日福岡市民会館, 4月9日神戸国際会館, 4月13日NHKホール  
     注)大村憲司は急病のため4月1日秋田県民会館~4月7日大阪毎日ホールまで休演
       代役として鮎川誠、藤井丈司らがギターを担当した。
楽器
 坂本龍一:Moog Polymoog, ARP Odyssey, Prophet-5, Moog Vocoder
 細野晴臣:ARP Odyssey, FENDER PianoBass
 高橋幸宏:Pollard Syndrum Model 477, ULT-SOUND DS-4
 橋本一子: Prophet-5, Oberheim 8 Voices
 松武秀樹:MoogⅢc, Moog Modular Model 15, Roland MC-8
Tour Schedule:
「3月21日愛知勤労会館」、「3月31日仙台市民会館」、「4月1日秋田県民会館」、「4月4日広島郵便貯金ホール」、「4月5日福岡市民会館」、「4月7,8日大阪毎日ホール」、「4月9日神戸国際会館」、「4月13日NHKホール」、「4月15日札幌厚生年金会館」

YMO初の国内ツアー、ギターの大村憲司が急病で出演できなくなって、「秋田県民会館」では急遽ローディの藤井丈司にギターを担当させる。当日になって「コード弾くだけでいいから」と譜面を渡されてステージに出たらしい。そんな訳で、このライブのギターパートは坂本龍一がフォローしていたらしい。
4月5日福岡市民会館では、福岡出身の「鮎川誠」がギターを担当しているところがおもしろい。観客はさぞ盛り上がったらだろう(笑)。
で、4月9日神戸国際会館では、神戸出身の「大村憲司」が復帰している。これも観客はさぞ盛り上がっただろう(笑)。
こういったトラブルがあった「TECHNOPOLIS 2000-20 ツアー」である。
NHKホールのライブは「NHK FM」でオンエアされたから、音源はあるはずだ。しかし、全くCD化、DVD化されていない。

このころのYMOコンサートは細野晴臣のMCもあったりして、和やかな感じであったに違いない。ギターが、鮎川誠の時もあったりして、渡辺香津美と大村憲司のギターしか聞いたことのない私は、彼のギターの時の演奏が聞いてみたいし、橋本一子が矢野顕子に比べてどんな演奏をしていたのかも気になる。ぜひリリースして欲しいものだ。



6) 東京 日本武道館 「写楽祭」 (1980 / 4 / 23)
SET LIST:1. Rydeen / 2. Behind The Mask / 3. Radio Junk / 4. Solid State Survivor / 5. Day Tripper / 6. The End Of Asia / 7. Tong Poo / 8. Cosmic Surfin' / 9. The Core Of Eden
Guest : 松武秀樹 / 大村憲司 / 橋本一子

これはある意味、YMOの転機となったライブ。
小学館の雑誌「写楽」(既に廃刊)の創刊記念祭 ということで、YMO単独ライブではない。
YMOも最初はテクノをやらずにアコースティックギターで「花はどこに行った」、「グリーンバック・ダラー」、「中国女」やったり、「トークコーナ」やったり、「スネークマンショー」、「シーナ&ザ・ロケット」のライブをやったりした。今だったらたまらないライブである。でも当時は違う。
なかなか、YMOライブは始まらない。
それどころか、坂本龍一が女装して「白鳥の湖」やら「中島みゆき」をピアノで演奏する。

YMO_SAKAMOTO_JYOSOU.jpg
女装してピアノを演奏する坂本龍一

観客がキレてがY\MO演奏はいつやるのか怒り出す。

で、女装した坂本龍一が観客に怒鳴った。教授って新宿高校学園紛争の闘志ですからそ-ゆーとこあるんです(笑)。坂本龍一の性格を知ると、さもありなん。

「うるせえぞ、この野郎! お前、ちょっと出てこい、この野郎、ぶっ殺すぞ,この野郎」
「ぶん殴るぞ、てめえ。お前だ。おい、顔見せろ馬鹿野郎!」
で、高橋幸宏は「だまって聞いていなさい、ちゃんとやるんだから」とフォローをする。
この様子は「One More YMO」というライブのアルバムで少しだけ聞くことができます。
この「写楽祭」の音源はあるはずだから、いつかリリースして欲しい。
できればDVDで教授が怒り狂っているところをノーカットで見てみたい(笑)。

「The chemical experiments YMO Live period」(著:吉村氏, 田山氏)の本によると、
先ほどまで罵声をあげていた観客も、いざYMOのライブが始まると、今までの事が嘘のように一転して盛り上がったそうだ。
去年まではライブハウス程度のバンドが、海外から帰ってくると大人気になっている。
YMOは彼らが考えていた以上に大きくなってしまった。
いままで自分たちの「好きな音楽」をやっていれば良かったのに、ここまでYMO大きくなってしまうと、ファン(MASS:大衆)はそれを許さない。MASS(大衆)は自分たちが喜ぶ音楽を要求してくる。
YMOは、ここで「自分たち好きな音楽」と「MAS(大衆)が喜ぶ音楽」との差異を痛感したのだと思う。
高橋幸宏は「売れるって、そんなに良いことじゃないかもしれない」と言っているし、坂本龍一は、ここで一度脱退を申し出ている。
音楽を「経済活動」として考えると、「MAS(大衆)が喜ぶ音楽」を提供してアルバムをたくさん売ることは当然の行為だ。
しかし、彼らは自分たちの音楽を、そういったところに持っていくのを拒否した。

もし、YMOが割り切って「ソリッド・ステート・サバイバー」のようなアルバムを出し続ければ、「松任谷由実」、「山下達郎」、「サザン・オールスターズ」程度か、それ以上は売れていたでしょう。



7) 東京厚生年金会館 (1980 / 5 / 7)

SET LIST:1. Behind The Mask / 2. La Femme Chinoise / 3. Rydeen / 4. Radio Junk / 5. Nice Age / 6. Solid State Survivor / 7. Day Tripper / 8. Firecracker / 9. Technopolis / 10. The End Of Asia / 11. Citizens Of Science / 12. 1000 Knives / 13. Tong Poo / 14. Cosmic Surfin' / 15. The Core Of Eden ~ Bach Invention Ending
Guest : 松武秀樹 / 大村憲司 / 橋本一子

「TECHNOPOLIS 2000-20 ツアー」終了後、初のライブである。一回きりだから「FM東京」でもオンエア用のライブと言えるのかな。当然、音源はあるはずだが、CD化されていない。



8) From Tokyo To Tokio [第2回ワールドツアー] (1980 / 10 ~12) YMO3.jpg

From Tokyo To Tokio [第2回ワールドツアー] の衣装。
YMOと書かれた生地のシャツと左手に巻いたバンダナが印象的。
Guest : 松武秀樹 / 大村憲司 / 矢野顕子
楽器
 坂本龍一:Prophet-5,
Moog Polymoog, ARP Odyssey, Roland VP-330, Roland Jupiter4
 細野晴臣:ARP Odyssey,Prophet-5
 高橋幸宏:Pollard Syndrum Model 477, ULT-SOUND DS-4, BIAS BS-1/12
 矢野顕子: Prophet-5, Oberheim 8 Voices
 松武秀樹:MoogⅢc, E-MU Modular Model Synthesizer, Roland MC-8


Tour Schedule:
「10月11日オックスフォード・ニュー・シアター」、「10月12日バーミンガム・オデオン」、「10月13日マンチェスター・アポロ・シアター」、「10月16日ロンドン・ハマースミス・オデオン」、「10月18日サザンプトン・ゴウモン」、「10月20日ハンブルグ・マルケトハウス」、「10月21日ロッテルダム・デ・ランタン」、「10月24日ストックホルム・ゴダ・レオム」、「10月27日パリ・ル・パラス」、「10月29日ミラノ・テアトレ・エスメラルダ」、「10月30日ローマ・テアトレ・オリンピオ」、「11月7日LA A&M特設ステージ」、「11月8日LA パラディアム」、「11月10日サンフランシスコ・カブキ・シアター」、「11月14日NY パラディアム」、「11月24~27日日本武道館」

第2回ワールドツアー。2回目ということで、落ち着いていてクールなライブである。トラブルも殆どなかったらしい。

1980年11月7日 ロスアンジェルス A&M特設ステージ SET LIST
1. Riot In Lagos / 2. Solid State Survivor / 3. Rydeen / 4. Behind The Mask / 5. Maps / 6. Nice Age / 7. Tong Poo / 8. Radio Junk / 9. La Femme Chinoise / 10. Citizens Of Science / 11. All You Need Is Love ~ 12. Technopolis / 13. 在広東少年 / 14. Firecracker / 15. Cosmic Surfin' / 16. 1000 Knives

このライブは、フジテレビによりLAから日本へ衛星中継されたので、ご覧になった方が多いだろう。
注目する点は、ビートルズの「All You Need Is Love 」を演奏していることだ。
「All You Need Is Love 」は、ビートルズが1967年6月衛星中継特別番組「アワ・ワールド」に出演した時に演奏している。
オリジナルの「All You Need Is Love 」は、フランス国歌から始まるのに対し、YMO版はアメリカ国歌から始まっている。この辺のYMOのお遊びがおもしろい(笑)。
この辺りは、YMO WORLD TOUR 1980というライブアルバムで聞くことができる。

また、1曲目に、坂本龍一ソロアルバム「B2-Unit」に入っている「Riot In Lagos」(この曲が、「ベストヒットUSA」の中の「タイムマシン」というコーナで使われていることを知っている人は少ない)を演奏し、アルバム「増殖」の中から「Nice Age」、「Citizens Of Science」を演奏している。これらの曲は、これ以降のライブでは一度も演奏していない。
ちなみに「Maps」は大村憲司の曲、「在広東少年」は矢野顕子の曲である。

(つづく)

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

YMO Live History 1YMO Live History 3 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。