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YMO Live History 1 [音楽]

この記事は、以前に別のBlogで書いたものです。2004年に書かれた内容なので、現在とは合わない箇所があることをご了承下さい。
はっきりとはわかりませんが、この頃のYMOに対する思い入れや考えが変わったところがあると思います。


YMO(Yellow Magic Orchestra)というバンドは絶対にライブバンドだと思う。
「iPod」に全アルバムを入れているが、いつも聞くのはライブアルバムだ。
アルバムで聞くのは「BGM」か「テクノデリック」くらい。
ライブの中で好きなのは、初期の「グリークシアター・ライブ」、「第1回ワールドツアー」か中期の「ウィンターライブ」。
前者はエモーショナルな演奏でエキサイティングだし、後者はストイックさと耽美さが合わさって最高だ。
YMO彼ら自身も自分たちは「テクノバンド」と呼んでいてるが、ライブを聴くと単なる「テクノバンド」と簡単にひと括りにできないことがわかる。
「テクノ」的と言えるのは「シーケンサ」と「シンセサイザ」を使っている点と、「クリック音を聞きながらの同期演奏」くらいか。
でも、これらは、現代ではフツーのロックバンドも使っているではないか?(笑)。

それでは、YMOのライブを紹介してみましょう(笑)。

まずは、1978年のYMO結成から1980年10月のstrong>From Tokio to Tokyo Live[第2回ワールドツアー]>「YMO第1期」と呼ぶことにする。
この頃は、渡辺香津美の長いギターソロが入っているため、テクノというよりフュージョン色が強い。
噂によると、ギターソロを入れ曲の時間を延ばすことによって、次の曲のデータをRolandのMC-8というシーケンサーにデータをロードさせるための時間を稼ぐためだったらしい。
当時は、カセットテープからデータをロードしていたから時間がかかるのだ。
もちろん、その前に渡辺香津美のギターテクニックが素晴らしいからサポートメンバーに選ばれたのであるが。



1) 紀伊国屋ホール公演 (1978 / 12)
「YMO」ソロライブでなく「フュージョン・フェスティバル」でのライブ
坂本龍一が「The End Of Asia」のイントロを「1000 Knives」と間違えて演奏している。
「 Wanted」はピンクレディの曲。坂本龍一がボコーダで歌っている。
LaKH1978-a150.gif
SET LIST:Fire Cracker / Behind The Mask / Le Femme Chinoise(中国女) / Tong Poo(東風) / Plastic Bamboo / The End Of Asia / Cosmic Surfin' / Wanted / 1000 Knives
Guest : 松武秀樹 / 渡辺香津美 / 松本弘 / 風間幹也
楽器
坂本龍一:Polymoog, ARP Odyssey, Roland VP-330, Prophet-5
細野晴臣:ARP Odyssey, Moog Multimoog
高橋幸宏:Pollard Syndrum Model 478, ULT-SOUND DS-4
松武秀樹:MoogⅢc, Roland MC-8
矢野顕子:Oberheim 8 Voices, Prophet-5

多くのシンセサイザー、エフェクター類が雑然と置かれたステージ。
RolandのMC-8というシーケンサーからのクリック音に合わせて演奏していた。
MC-8はステージ上での使用を考慮していなかったため、「熱」や「電圧変動」で演奏中に何度か暴走してしまった。
PublicPressure-b150.jpg PublicPressure-a150.jpg

PUBLIC PRESSURE (公的抑圧)
SET LIST
1. Rydeen (1979年10月16日 ロンドン・ヴェニュー)
2. Solid State Survivor (1979年10月24日 ロンドン・ヴェニュー追加公演)
3. Tong Poo(東風) (1979年10月16日 ロンドン・ヴェニュー)
4. The End Of Asia (1979年10月24 ロンドン・ヴェニュー追加公演)
5. Cosmic Surfin' (1979年8月4日 ロサンゼルス・グリーク・シアター)
6. Day Tripper (1979年11月6日 ニューヨーク・ボトムライン)
7. Radio Junk (1979年11月6日 ニューヨーク・ボトムライン)
8. La Femme Chinoise(中国女) (1979年11月6日 ニューヨーク・ボトムライン)
9. Back In Tokio( 東京 中野サンプラザ [凱旋コンサート] )

Trans Atlantic Tour [第1回ワールドツアー] のライブアルバム。
レコード会社が違うというからという公的抑圧によって、サポートの渡辺香津美のギターと矢野顕子のキーボードがカットされた。それらはスタジオで坂本龍一のシンセサイザー演奏に差し替えられている。当時、こんなのはライブアルバムじゃないと思い、ぼろいラジカセで録音したNHK-FMで放送された「ボトムライン・ライブ」を何度も何度も聞いていた。
そして、いつか完全なライブアルバムが出てくれないかなぁと心待ちにしていた。
最後の「Back In Tokio」は、東京 中野サンプラザ [凱旋コンサート]におけるメンバー紹介。これが「お間抜け」でかっこいい。この後、「Behind The Mask 」のイントロでフェ-ドアウトして終わるのだが、その続きも聞いてみたい。

faker.jpg
FAKER HOLIC

SET LIST
DISC 1 ロンドン・パリ・サイド
1.Castalia (1979年10月16日 ロンドン・ヴェニュー)
2.Rydeen (1979年10月16日 ロンドン・ヴェニュー)
3.Behind The Mask (1979年10月16日 ロンドン・ヴェニュー)
4.Cosmic Surfin' (1979年10月24日 ロンドン・ヴェニュー追加公演)
5.Radio Junk (1979年10月18日 パリ・ル・パルス)
6.Insomnia (1979年10月18日 パリ・ル・パルス)
7.La Femme Chinoise (1979年10月18日 パリ・ル・パルス)
8.Technopolis (1979年10月18日 パリ・ル・パルス)
9.Solid Stats Survivor (1979年10月24日 ロンドン・ヴェニュー追加公演)
10.Day Tripper (1979年10月24日 ロンドン・ヴェニュー追加公演)
11.Firecracker (1979年10月24日 ロンドン・ヴェニュー追加公演)
12.The End Of Asia (1979年10月24日 ロンドン・ヴェニュー追加公演)
13.1000 Knives (1979年10月24日 ロンドン・ヴェニュー追加公演)
14.Tong Poo (1979年10月16日 ロンドン・ヴェニュー)

DISC 2  1979年11月6日 ニューヨーク・ボトムライン
0. Castalia (CD未収録)
1.Rydeen
2.Behind The Mask
3.Radio Junk
4.Solid State Survivor
5.在広東少年
6.Tong Poo
7.Day Tripper
8.1000 Knives
9.Rocket Factory
10.La Femme Chinoise
11.Firecracker
12.Cosmic Surfin'
12'.Technopolis(CD未収録)
13.The End Of Asia

「いつか完全なライブアルバム」を聞いてみたいと思いつつ、YMOも散開し、何年も経ってからやっと発売したのが、この2枚組CDアルバム。しかし、不完全なのが気に入らない。
DISC1には、「10月16日 ロンドン・ヴェニュー」、「10月18日 パリ・ル・パルス」、「10月24日 ロンドン・ヴェニュー追加公演」のライブが納められているが、だったら、3つそれぞれのライブ版をリリースして欲しかった。Trans Atlantic Tour [第1回ワールドツアー] は、ライブ毎にセットリストや演奏を変えたりしているのだ。
完全なマスターテープがあるのかどうかわからないが、あるのなら出して欲しいものだ。
どんな演奏ミスがあっても(実際あるのだが)、録音状態が悪くても良いから。
このころはYMOが売れるとは思われていなかったのでロクな録音状態のモノが少ないのも確かだが。

こうして、サポートの渡辺香津美のギターと矢野顕子のキーボードがカットされていない「 LA Greak Theater (1979 / 8)」、「FAKER HOLIC」がリリースした後、改めて「PUBLIC PRESSURE (公的抑圧)」を聞いてみると、これがライブアルバムとは別な意味ですばらしいアルバムであることを認識させられた。渡辺香津美のギターが消えたことによってテクノ色が強まったこと、それに差し替えられた坂本龍一のキーボードがクールでカッコいい。
特に「Tong Poo(東風)」と「The End Of Asia」はすごーくカッコイイと思う。

1979年10月16日 ロンドン・ヴェニュー SET LIST
1.Castalia / 2.Rydeen / 3.Behind The Mask / 4.Cosmic Surfin' / 5.Radio Junk / 6.Technopolis / 7.The End Of Asia / 8.Insomnia / 10.Rockert Factory / 11.La Femme Chinoise / 12.在広東少年 / 13.Solid State Survivor / 14.Day Tripper / 15.Firecracker / 16.1000 Knives / 17.Tong Poo 注)太字は「FAKER HOLIC」に収録 引用文献:「The chemical experiments YMO Live period」 著:吉村氏, 田山氏

引用文献によると、「11.La Femme Chinoise」の演奏のはずが、坂本龍一が間違えて「Cosmic Surfin'」を弾き始めたらしい。それに気づいた教授があわててベンダーを動かして、ごまかしながら本来の曲に戻っていったそうだ(教授の曲順ミスは「紀伊国屋ホール公演 」でもやってる)。このミスが他の人にも連鎖して、ギターソロからボーカルパートへの戻るタイミングが合わなかったりして「La Femme Chinoise」はボロボロだったらしい(笑)。でも、ぜひ聞いてみたい。

1979年10月18日 パリ・ル・パルス SET LIST
1.Castalia / 2.Rydeen / 3.Behind The Mask / 4.Radio Junk / 5.Insomnia / 6.La Femme Chinoise / 7.Rockert Factory / 8.Technopolis / 9. 在広東少年 / 10.1000 Knives / 11. Tong Poo / 12..Day Tripper / 13.The End Of Asia / 14.Firecracker 注)太字は「FAKER HOLIC」に収録 引用文献:「The chemical experiments YMO Live period」 著:吉村氏, 田山氏


1979年10月24日 ロンドン・ヴェニュー追加公演 SET LIST
1.Castalia / 2.Rydeen / 3.Behind The Mask / 4.Radio Junk / 5.Solid State Survivor / 6.在広東少年 / 7.Tong Poo / 8.Day Tripper / 9.1000 Knives / 10.Band Introduction / 11.Rockert Factory / 12.La Femme Chinoise / 13.Firecracker / 14.Cosmic Surfin' / 15.Technopolis / 16.The End Of Asia 注)太字は「FAKER HOLIC」に収録 引用文献:「The chemical experiments YMO Live period」 著:吉村氏, 田山氏

引用文献によると、「2.Rydeen」の後半でMC-8のクリック音にズレが発生したらしい。後半、アンサンブルがバラバラになってしまったそうだ。続く 「3.Behind The Mask 」では、イントロのシーケンス音、クリック音が途中でストップ。ここで、MC-8を止めシーケンス音とクリック音なしで、渡辺香津美のギターでリズムを取って演奏をこなしていく。このギターが裏打ちのリズムで、レゲエ気味の「Behind The Mask」だったそうだ。これも、ぜひ聞いてみたい(笑)。

「Behind The Mask 」のイントロのシーケンス音、クリック音ストップは、ニューヨーク・ボトムラインでも発生し、そのときの演奏は「FAKER HOLIC」 DISC 2で聞くことができる(笑)。

Trans Atlantic Tour [第1回ワールドツアー]は、「10月16日ロンドン・ヴェニュー」、「10月18日パリ・ル・パラス」、「10月22日パリ・エンパイア・シアター」、「10月24日ロンドン・ヴェニュー追加公演」、「11月1日ニューヨーク・ハラー(2回公演)」、「11月4日ワシントン・ザ・バイユー」、「11月5日ボストン・パラダイス・シアター」、「11月6日ニューヨーク・ボトムライン」と行われていった。
音源、または映像として商品として出ているのは、先の公演と「11月1日ニューヨーク・ハラー」くらいだろうか。



4) 東京 中野サンプラザ [凱旋コンサート] (1979 / 12/19)

YMO_BackInTokio.gif
SET LIST:1.Castalia / 2.Back In Tokio / 3.Behind The Mask / 4.Rydeen / 5.Day Tripper / 6.Radio Junk / 7. Solid State Survivor / 8.Rockert Factory / 9.Technopolis ~ 10.The End Of Asia / 11.在広東少年 / 12.Le Femme Chinoise(中国女) / 13.1000 Knives / 14.Cosmic Surfin' / 15. Tong Poo(東風)
Guest:松武秀樹 / 渡辺香津美 / 矢野顕子
引用文献:「The chemical experiments YMO Live period」 著:吉村氏, 田山氏

この凱旋ライブは、Trans Atlantic Tour [第1回ワールドツアー] が好評で、急遽決定した。海外でのYMOの活躍を聞いた業界系の人が多く、普通の人はチケットが取れなかったとも聞く。いままで六本木ピットインといったライブハウス程度のホールでしか演奏していなかったYMOが初めて中野サンプラザという大きなホールで演奏したライブである。
このライブの音源は存在する。ぜひリリースして欲しいものだ。「Back In Tokio」から続く「Behind The Mask」が聞きたい。

このライブを最後に渡辺香津美が抜け、大村憲司に代わる。

(つづく)




Back In Tokio
「みなさまこんばんは、イエロー・マジック・オーケストラでございます。今晩、みなさまに
演奏をお聴かせするメンバーをご紹介いたします。
まず、ステージ後方をご覧下さい。イエロー・マジック・オーケストラの演奏を手伝って下さるお客様、渡辺香津美さん、松武秀樹さん、矢野顕子さん。
それでは。イエロー・マジック・オーケストラをご紹介いたします。
ステージ左手より、エレクトロニクス、キーボード、坂本龍一。
ドラムス、エレクトロニクス、ヴォーカル、高橋ユキヒロ。
エレクトロニクス、ベース、細野晴臣。
それでは、ごゆっくりお楽しみ下さい。
イエロー・マジック・オーケストラ、イエロー・マジック・オーケストラでございます。
イエロー・マジック・オーケストラでございます。
イエロー・マジック・オーケストラ・・・」
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Le Femme Chinoiseの女性ボーカル
Des notes sans fin (とりとめのないメモ)
Des visages identiques (同じ顔)
C'est un bras brilliant (それは輝く腕)
De petits pieds laces (小さなてん足)
Des notes san fin (とりとめのないメモ)
Des visages identiques (同じ顔)
La demarche saccadee (ぎこちない動き)
Avec des voix princees (気取った声して)

La discretion noiraude (黒い髪の寡黙さ)
Arriere-pensees, qui sait (心の底を誰かが知る)
C'est un bras brilliant (それは輝く腕)
De petits pieds laces (小さなてん足)
Des notes san fin (とりとめのないメモ)
Des visages identiques (同じ顔)
La demarche saccadee (ぎこちない動き)
Avec des voix princees (気取った声して)

Notes sans fin (とりとめのないメモ)
Visages identiques (同じ顔)
Comme tous les vieux insectes (気取った昆虫のように)
Demarche saccadee, affiche criarde, (ぎこちない動き、目障りなポスター)
voix princees (気取った声して)

Descretion noiraude (黒い髪の寡黙さ)
bible rouge (赤いバイブル)
Arriere-pensees, qui sait (心の底を誰かが知る)
Un monde finit (ひとつの世界が終わる)


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